是枝裕和監督の作品、好きです。
といってもまだ「海街diary」と、「そして父になる」しか観ていませんが。「万引き家族」も観たい。今回は「海よりもまだ深く」がAmazon primeに入っていたので観てみました。
この映画で個人的に一番響いたのが、阿部寛演じるダメパパの台詞。
妻には愛想尽かされ離婚。月イチで会える息子に、パパはなりたいものになれた?と聞かれて、
パパは、まだなれてない。
でもなぁ、なれたかどうかは問題じゃないんだ。大切なのは、そういう気持ちを持って、生きてるかどうかってことなんだよ。
あーこれいいなぁと思いました。
聞き方によったら(例えば離婚した妻の立場で聞いたら)ただの言い訳にしか聞こえないかもしれないけれど、子ども相手に、嘘でも、なれてるよって言えたのに、正直になれてないけど、まだパパは諦めてないんだぞって言えること、なかなかできないんじゃないかなぁと思いました。
記憶では、私は中学生くらいまで、その気になれば自分は何にでもなれると本気で思っていました。高校進学と共に理系か文系かを選んだあたりからでしょうか、将来こうなるのかな、っていう自分が少しずつ、見え始めて、今、自分はなりたかったものになれているかどうか?
欲しかったものはすべて手に入れているかもしれないな。経済的にちゃんと自立して、夫と、子どもがいて。じゅうぶんすぎるくらい幸せだ。
それでも。
もっと英語をうまく使えるようになりたい、
仕事で海外を飛び回りたい、
子どもと夫といろんなところへ出かけたい、(今から楽しみにしているのは来年の瀬戸内国際芸術祭。)
きれいに歳を重ねたい、
できれば子どもはもう1人か2人、産み育てたい、
なりたい自分になるには、まだまだやること山積みでした。
今日は義実家帰省から一足先に私だけ東京へ帰って来たので、つかの間のひとり時間を満喫しようと思います。今日は何を観ようかな。