30代共働きの子育て記録

東京から地方都市へ移住したフルタイムワーママの子育てや仕事のはなし。

自分の心の闇を愛したい

きっかけは、子どもと一緒に寝落ちして、ふと目覚めてしまった夜中の考えごと。

 

暗闇の中、何もせずにぼうっとしていると、決まって小さい頃の私が出てきてこう言う

『私の小さい頃は、お父さんとお母さんはいつも喧嘩していて、仲良くしている時間なんてほんのわずかで、家の中はいつもピリピリした空気が流れていた。今あなたは夫と幸せな家庭を築いているけど、ちょっと待って。』

 

そして母に言われた呪いの言葉、父に言われた感情的な言葉が次々と思い出されては、最終的に『私さえ発生しなければ、父と母はお互い幸せな人生を歩んでいたのではないか』『私は、生まれてこなければ良かったんだ』と小さい頃の私が私を責める。

 

なんだろうこれは…と思った。

何日もこういうことが続いて、私は幸せになればなるほど、子どもの頃の私が亡霊みたいに出てきて私を責めるのだろうか。自分が責められるだけならまだいい。なによりも私がこわかったのは、この恨みつらみを、子ども達の前で口にしてしまうことだった。(実際私の母は小さい私たちの前で、自分が母親(私にとっての祖母)から受けた精神的身体的虐待を何度も繰り返し聞かせた。私には優しい祖母だったので、あの祖母がまさか…という悲しい衝撃を毎度受けていた。今なら分かる、母は充分に精神を病んでいた。)

 

私は、子どもたちの害になるような親になりたくない。

益にならなくて良い、害にだけはなりたくない。

 

その一心で、カウンセリングの戸を叩いた。

 

カウンセラーが言うには、小さい頃の私は、あらゆる感情に蓋をせざるを得ない状況にあった。いまその蓋が開いて存在に気がついたところなので、これからはそのひとつひとつを見て、認めてあげる作業が必要とのこと。

 

カウンセリングを始めるのと同時に、アダルトチルドレン、マルトリートメント、毒親についての書籍を読み漁っている。

 

自分の中のパンドラの箱を開けて認めていった先に、明るい未来が待っているのかな…と思ったが、そうでもなさそうだ。中野信子著「ペルソナ 脳に潜む闇」を読んだら、そういう闇もその人を形成する重要な一部分だし、それを無理に明るく転換させる、克服する、という必要もないのだ、と思ったら、なんだか軽くなった。

 

とはいえ、夜中に出てくる小さい頃の私を放置して無視し続けるわけにはいかないので、しばらくは自分の中に起こった感情をひとつずつ丁寧に噛み締めてあげるという作業を意識的に行おうと思う。それが、自分の心の中の闇を愛でることになると思っている。

 

ペルソナ 脳に潜む闇 (講談社現代新書)