LEAN INの著者、シェリル・サンドバーグの二冊目。
最愛の夫を突然の病で亡くした彼女が、悲しみから立ち直り、回復する力(レジリエンス)を持つにはどうすれば良いのか、心理学者のアドバイスを受けながら、具体的な実例を挙げて説いた本です。
LEAN INでも感じた彼女の人柄(ものすごく優秀な人なはずなのに(いや、だからこそなのか?)、抱えている葛藤や不安をさらけ出してそれを分析調査してなんでも成長に繋げてしまう)が今回も色濃く出ていて、特にこの本では彼女が夫を失ったことによる深い悲しみとどう向き合ってきたかを赤裸々に語っていて、以前に増して彼女のファンになりました。
私は彼女の身に起きたような悲劇はなにひとつ経験していないけれど、例えば、
部屋の中のゾウを追い出すこと(何かネガティブなことが起きた人に、その人のためを思って当たり障りのない話題ばかりして避けることが、むしろその人を傷つける可能性があること)
3つのP(あるネガティブな出来事が起こった時にそれを自分のせいにして、それがまるで人生すべてに影響したり、そのネガティブな気持ちがずっと続く思い込んでしまうという心理学用語。自責化Personalization、普遍化Pervasiveness、永続化Permanence)
について知れたことは大きな収穫でした。
特に私にとって目からウロコだったのが、
7章、"レジリエント"な子どもを育てる
で解説されていた、レジリエンスを高めるのに不可欠なのが、自分の存在が無条件に受け入れられていること、自分が重要な存在だと認めること(自己肯定感)だというのには驚きと納得がありました。今わたしが興味を持って同時並行で読み進めていた"非認知能力"に関する本にも、それを高めるための土台になる最も重要な基礎は自己肯定感でした。
なにを成し遂げるにも、困難に打ち勝つにも、いちばん大事なのは自分が誰かに無条件に愛される存在なんだと理解していることなんですね。。
本は基本的に図書館で借りて買うことはしないのですが、これは買って何度でも読みたい本です。